
糖尿病
糖尿病
糖尿病の症状は人によって様々です。初期は自覚症状が乏しく早期発見が難しい病気です。
気になる症状がある方や、健康診断などで高血糖や尿糖を指摘された方は早めの受診をお勧めします。
血糖値は食事の前後や時間帯などによって大きく変動します。そこで安定した血糖値の状態を表す指標として、現在、広く使われているのがHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)です。過去1~2カ月の平均血糖値を反映し、糖尿病の合併症予防のための血糖コントロールの管理に有効とされています。
2度行われる検査において、以下のいずれかが両日で確認されると糖尿病と診断されます。
1度の検査で(1)〜(3)のうちの1つと(4)が同時に確認された場合、糖尿病と診断されます。
血管は血液を全身に循環させる重要な働きを持っていますが、糖尿病になると血糖値が高い状態が続き、その血管を傷つけたり、血液をドロドロにしたりして様々な負担を血管に与えます。とくに細い血管(毛細血管)は影響を受けやすく、毛細血管が集中する網膜、腎臓、手足に早いうちから障害が現れてきます。これが三大合併症(細小血管障害)といわれる「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」「糖尿病神経障害」です。
また、高血糖の状態は毛細血管だけではなく、太い血管にも影響を与え、大血管障害と呼ばれる脳梗塞や心筋梗塞など、命にかかわる重大な病気を引き起こすこともあります。
これらの合併症は糖尿病と診断されたときから進行し、5~10年くらいで出現すると考えられています。
高血糖の状態を放置しておくと、失明、透析、手足の壊疽(えそ)などを引き起こす可能性もありますので、きちんと治療を受け、合併症を予防していくことが重要です。
1型糖尿病ではインスリンの必要量が不足しているため、インスリン注射によって補う治療が中心となります。2型糖尿病では合併症の発症・進行を予防するための血糖コントロールが基本となり、食事療法、運動療法、薬物療法の三つが柱となります。